東日本大震災で被災された方々には心からお見舞い申し上げます。
普段と変わりなく過ごしているだけでも申し訳ないと思いますが、元気をお届けできたらと思います。
屋嘉比ひろし展のお知らせです。
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3月19~21日10:00~17:00(最終日は16:00まで)
奄美文化センター2階ギャラリー
入場無料
会場にて画集販売とCG実演(10:30~11:00、14:00~14:30)
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読売新聞オンライン→
機知に富んだCG画集 奄美の屋嘉比さん出版←携帯では見れないようです
今回、実行委委員として実務的に関わった一人です。
去った3月18日に大島養護学校を卒業した屋嘉比寛さんの卒業祝いとして、画集出版と展示会を行っています。
初日のお祝いの会には、震災のあったこの時期に自粛をという声も聞かれましたが、彼の卒業は一回限り。
卒業記念のお祝いにと、たくさんの方々の支援によって素晴らしい画集と展示会ができました。
途中へたりそうになった私に夫は「一人の才能を伸ばすことはそういうことだろう!」と一蹴されてしまいました。
そんな思いのこもった画集と展示会です。ここで私の独断と偏見の見どころポイントをこそっと紹介してみますね。
<今回の展示会のために描かれた「すごい絵」>
ひろし君の才能を見出し、職場の同僚でもあった前村卓巨先生に、すごい絵を描いてといわれて描いた作品。
まるでタイル絵のようにも、大島紬のデザイン画にも見える格子状の中に、彼がこれまで描いてきた世界がいっぱい詰まっている、まさにスゴイ絵です。
画集には入っていないので会場だけでご覧できます。
<俯瞰(ふかん)的な構図>
彼が実演していたパソコンの画面には、ホールが描かれていきました。体育館のようでした。前日の卒業式でしょうか。日の丸の存在が大きくて、私にははじめ、ひろし君も奄美復帰記念式典の厳かな雰囲気を読み取ったのかと一人笑ってました。すみません、余談でした。
そこにはこれまで見たことがなかった新たな遠近法を使った構図が出てきてワクワクしながら見ていました。
<つぶやきと想像の世界>
彼の作品にはマンガの一コマようなシーンにたくさん出会います。
その一つに「しつもん」という作品があります。数多く出てくる警察シリーズの中でも、「ビッグツーはどこですか?」とシマのおばあちゃんに尋ねられた警察官が返答に苦している様子に思わずクスっとします。
決してガハハでなく、クスッと笑えるひろしワールドの世界。
常に進化を遂げている彼の感性が、今後どう花開いていくのか心躍らせて見守っていきたいと思いました。
ちなみに、今年7月下旬山形屋文化ホールで開催が決まった屋嘉比ひろし展ですが、ここは生きている作家の展示会をするのは彼が初めてだそうです。
ここでは奇しくも田中一村が初めて展示会をした場所でもあり、見えない糸があるのではと思います。
ご来場をお待ちしております。